11/24〜11/26の電力業界気になる記事UPDATEします。
竹を燃料に発電(11/25、日経朝刊)
どんなニュース?
2019年11月24日、バンブーエナジー(企業名から安易に事業内容が想像できる!)が、熊本県内で竹を燃料にした焼却炉の稼働を始めました。
バンブーフロンティアエナジーの事業紹介のページによると、竹は成長が早く、かつては日用品や建材によく使用されたそうですが、安価な輸入品により国産竹の需要が減り、放置された竹林が増えてしまっているそうです。
なぜ取り上げたのか
勤めている鉄道会社の路線沿線に竹林が広がっている箇所があるため、竹の有効活用について興味を持っていました。竹が発電に使える可能性があるというのはとても面白い話です。
遊休地を活用して竹を生産して発電に活用すればCO2も減らせるのでは?と考えて調べてみましたが、竹のCO2吸収量はそんなに多くない可能性があるらしいです(
竹にCO2削減効果ないとの研究成果 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
)。
竹を活用した発電方法は、CO2削減の観点というよりは、すでに広がってしまった荒れた竹林の竹を有効に活用するために利用した方が良さそうです。
オランダ電力買収へ(11/26、日経朝刊)
どんなニュース?
2019年11月25日、三菱商事と中部電力がエネコ(オランダ)買収の優先交渉権を獲得しました。
日本で今後活発になると予想される電力卸売市場で先手を打ちたい三菱商事と、少子高齢化で電力需要の頭打ちが懸念される国内市場を念頭に、新しい分野で稼ぎたい中部電力の思惑が原動力とみられます。
なぜ取り上げたのか
11/19のエントリでも触れましたが、電力のダイレクトプライシングが始動し私たちの生活に定着すれば、単位電力量あたりのCO2排出量はより減少していくと思われます。
電力のダイレクトプライシングを実現するためには、VPP(仮想発電所)と呼ばれる仕組みづくりが必要不可欠です。電力系統に接続されている全ての設備がネットワークにつながり、お互いの需給状況の情報をやり取りしながら電力需給を調整する仕組みで、これによりリアルタイムな電気のやりとりができるようになります。
VPPや電力卸売で先をゆく欧州の、それらのノウハウを吸収できれば、日本においてこれから取り組むべきVPP、電力卸売の構築に資すると考えられます。