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電験二種取得計画

太陽光発電の絶縁について

太陽光発電の絶縁に関する話。太陽光発電では、主に次のような回路によって構成されています。それぞれの部分において、法令によって定められる絶縁性能は異なりますので、簡単にまとめておこうと思います。万が一、管理する太陽光発電所の絶縁性能において問題が生じた場合、この記事が参考になれば幸いです。

太陽光発電の構成

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太陽光発電は、モジュールで直流の電気を発生させ、ストリングと呼ばれる電線を経由してインバータ(PCS)まで送られます。インバータで直流から交流に変換されたのち、昇圧変圧器で昇圧され、最終的に連系点を経由して電気が送られる流れです。

上記構成図の赤線で示した部分は電線を意味しますが、それぞれの線は電圧が異なるため、法令によって要求される絶縁性能は異なります。一つずつ確認していきましょう。

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モジュール本体の絶縁性能

まずは太陽光を直流の電気に変える、モジュールについて。

参照すべき法令は、電気設備の技術基準の解釈第16条【機械器具等の電路の絶縁性能】4項です。

太陽電池モジュールは、次の各号のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。

二 使用電圧が低圧の場合は、日本工業規格 JIS C 8918 (1998)「結晶系太陽光電池モジュール」の「6.1 電気的性能」又はJIS C 8939(1995)「アモルファス太陽電池モジュール」の「6.1 電気的性能」に適合するものであるとともに、省令第58条の規定に準ずるものであること。

(解釈16条4項、一部省略しました)

ここで出てくる省令58条は、低圧回路の絶縁性能に関する規定ですので、次の見出しで説明します。大事なのは、JISに適合するものであること、ということ。ここがモジュールの絶縁性能に関する法的根拠になります。

①結晶型(いわゆる単結晶)

絶縁性能は50MΩ以上

②アモルファス型(いわゆる多結晶)

絶縁性能は100MΩ以上

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モジュール〜インバータ直流側(ストリング)の絶縁性能

モジュールからインバータまでの回路(電線=ストリング)の絶縁性能は、解釈第14条【低圧電路の絶縁性能】によって規定されています。

電気使用場所における使用電圧が低圧の場合、(略)次の各号のいずれかに適合する絶縁性能を有すること。

一 省令第58条によること。

省令58条は低圧回路の絶縁性能に関して規定しており、その内容は次の通りです。

①対地電圧(もしくは線間電圧)150V以下

絶縁性能は0.1MΩ以上

②使用電圧150Vを超え300V以下

絶縁性能は0.2MΩ以上

③使用電圧300Vを超える電路

絶縁性能は0.4MΩ以上

特に高圧の太陽光発電所の場合、ストリング電圧は500V程度なので、上記③に該当し、絶縁性能は0.4MΩ以上必要であることが分かります。

インバータ交流側〜昇圧変圧器入力(一次側)の絶縁性能

高圧の太陽光発電所の場合、インバータの交流出力は440Vとするのが一般的かと思います。その場合低圧回路となるので、解釈14条が適用され、絶縁抵抗は0.4MΩ以上であることが要求されます。

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昇圧変圧器出力(二次側)〜連系点(POI)の絶縁性能

高圧の太陽光発電所の場合、6600Vまで加圧されたのち、連系点を通って配電線へと電気が供給されます。高圧回路の電路の絶縁性能は解釈15条【高圧又は特別高圧の電路の絶縁性能】によって定められていますが、具体的な絶縁抵抗値が示されているわけではありません。

規定されている試験電圧を連続10分間印加し、これに耐えれる性能を有することが求められます。

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