廃棄されるプラスチックから水素を取り出すことができるらしいです。将来、燃料電池車やエネファームが普及し、水素社会が到来した時に、環境保全の切り札になる技術だと感じました。この技術が成熟すれば、水素の安定供給と廃プラの削減を同時に行うことができるからです。
ゴミから燃料を取り出す、夢の技術
日経新聞の記事で、この技術について知りました。
水素を生かす(下)廃プラ分解、ホテルの電力に :日本経済新聞
プラスチックを高温の炉で分解することで、水素を得るそうです。ここで気になるのは、炉を高温にするために必要なエネルギーで、ここのコストが高いのでは、水素製造コストが高額になってしまい、普及しません。
しかし、記事によれば、プラスチックの分解に際し発生する熱により、燃料をほとんど使わずに炉を高温に保つことができるといいます。これなら、製造コストを下げることができ、実用性があると考えられます。まさに、夢の技術。
これからは水素です
現在のトレンドは電気自動車(EV)ですが、今走っている全てのガソリン車ないしディーゼル車(内燃機関をもつ自動車)をすべて電気自動車に置き換えることは技術的に難しいと聞いたことがあります。
理由は単純明快で、今走っているガソリン車ないしディーゼル車が電気自動車に置き換わったと仮定した時に、それらを充電するために必要な電力インフラが不足しているからです。具体的には、全部電気自動車に置き換わった場合、電柱に張っている電線から火が出たり、電線の被覆が溶けたりします。
このため、近い将来はまず電気自動車が普及しますが、ある程度時間が経ち燃料電池の技術が成熟した時は、燃料電池車が普及してくるはずです。このとき、ゴミとして捨てられていたプラスチックは、最も価値のある素材として見直されているでしょう。