鉄道で未来を変えたい

鉄道に新しい荷物配送システムを

 弊社には列車便と呼ばれる独自の配送システムがある。社員同士が業務上の書類をやり取りする際に、最寄りの駅に設置されているポストに、封書などの荷物を投函すると、指定した駅までその荷物が配送される。配送される時間帯はお客さまが少ない時間帯に設定されることが多く、とても考えられた仕組みだと思う。
 
 この仕組みを、広く一般のお客さま向けのサービスにするのはどうだろうか。日本にはかつて「チッキ」や「ひかり宅配便」と呼ばれる鉄道による小荷物の運搬サービスがあったという(1) (2)
 これらのサービスは基本的には他の配送業と競合しており、民間宅配便のサーブス改善に伴い利用者が激減し、撤退を余儀なくされた経緯がある。しかし時代は変わり、こちらの記事にもあるように配送業は慢性的な人手不足の問題を抱えている(3)。
 
 ここで鉄道の出番なわけだ。国土交通省の大都市交通センサス第12回調査結果によれば、13時時点の鉄道利用者数は朝8時の通勤ラッシュ時の20%前後だそうである。この比較的お客さまが少ない時間帯の車両を物流にうまく活用できないだろうか。
 過去のように配送業競合他社と競うのではなく、それそれの配送業各社とタッグを組み、拠点間の運搬用に鉄道を使用する。
 鉄道は自動車と比べて、運搬にかかる時間が読みやすいこともメリットだし、CO2排出量の観点からも有利である。
 
 最近ではPUDO(プドー)ステーションと呼ばれる宅配便受け取りロッカーのサービスも始まった(5)。駅に設置される受け取り用ロッカーに配達物が届き、荷物の受け取り者は好きな時間に荷物を受け取れるという仕組みだという。通勤で電車を利用するお客さまは必ず駅を経由するので、通勤のついでに利用できるこうしたサービスを有効に使わない手はない。
 
 ネットショッピングは効率的に欲しいものが手に入り大変便利である。働き方改革が進み、夫婦共働きが当たり前となって行けば、そのニーズがますます増えると考えられ、配送業の需要もますます増えるだろう。時間帯によっては輸送力に余剰がある鉄道輸送を上手に活用することが、一億総活躍の実現のためにできる鉄道会社のアプローチなのではないか。
 
 
(1) Wikipedia「チッキ」 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/チッキ
(2) Wikipedia「ひかり宅配便」 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ひかり宅配便
(3) 日本経済新聞電子版「バイト時急上昇、3年超え 配送は1200円突破」
(4) 国土交通省「大都市交通センサス」
(5) PUDO(プドー)ステーション http://www.packcity.co.jp/our_service
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