全国紙に母校の名前を見るのは非常に嬉しいものです。
5月22日付の日経新聞の大学面に、県立大学のアプリ開発に関する記事があったのでご紹介します。記事によると、ウェブサイト上でいくつかの質問に答えると、詐欺に弱いかどうかの判定ができるアプリを開発したそうです。オレオレ詐欺などのターゲットになりやすいお年寄りの方がこの診断を受けることで、どのタイプの詐欺に弱いかがわかり、対策を打つ際の参考にできます。
僕は大学の4年間を秋田で暮らしましたが、人口に占めるお年寄りの割合が大きいということは肌で感じていました。だからこそ、お年寄りの方々が安心安全に暮らす上で、この記事のような取り組みは非常に意味があると思います。
他方、スマホというデバイスがお年寄りにどこまで浸透しているかということも、合わせて調査しておく必要があります。せっかく詐欺被害を防止できる優れたアプリケーションを開発したとしても、それを有効に活用できなければ意味がないからです。
秋田の話題ついでにもう一つ思い出を記しておきますと、僕は貧乏学生でしたので、車は持たず移動は自転車かバスか電車を利用していました。首都圏と違って、秋田は車中心の社会であり、車があることが生活する上での前提…というようなところでしたので、とにかくどこへ行くにも苦労した記憶があります。
これはお年寄りの方にとっても例外ではありません。しかし、最近の痛ましい交通事故を見れば、ご高齢の方が車を運転することは明らかに交通事故発生のリスクとなります。安心して車を利用することができる社会を作るためには、安全に移動でき、かつ地域に密着した交通手段が必要です。この切り札がMaaS(モビリティサービス)です。
自動運転を安価で利用できるようになれば、車を所有する必要もなくなり、鉄道のあり方も変わります。すなわち、都市圏の移動は電車、駅から目的地までの移動はMaaS、というように、むしろ郊外ほど鉄道の伸びしろが出てくることが予想できます。